行動指針:社会課題を解決する
HITOWAフードサービス
本社運営課
介護施設で「出張にぎり寿司」
や「ブリ解体ショー」
HITOWAフードサービスの課長として、同社が食事を提供する千葉・東京エリアの54施設を担当している彼。入社したのは2013年のこと。食品加工メーカーで働いていた頃、知人の結婚パーティーで現社長と出会い、HITOWAフードサービスの前身である長谷川フードサービスへと転職した。これまでのキャリアでマネジメントや売上管理などを経験してきた彼はすぐに頭角を現し、エリアマネージャーやグループ長を歴任し、現在に至っている。
彼は同社の仕事と、どのように向き合っているのか。「特に福祉施設のご利用者さまにとって、食事は大きな楽しみのひとつですからね。食事を通じて、人生の豊かさや喜びを感じられるよう、栄養士や調理師が真心を込めて調理しています」もちろん、サービスの質向上には余念がない。通常業務と並行しながら、スタッフ一丸となってメニューの改良などのプロジェクトも進めている。
「え? イベント??」そんなとき耳にしたのは、とある施設の取り組みだった。その施設では、厨房責任者が、「にぎり寿司」や「魚の解体ショー」といったパフォーマンスが得意で定期的にイベントを開催。ご利用者さまから高い評価を得ているという噂だった。イベント当日、実際に現地へ足を運んだ。目の当たりにしたのは、イキイキと働く職員たちとご利用者さまたちの弾けるような笑顔だった。「これは……! ぜひ他の施設でもやるべきだ!」そう確信した彼は、丁度会社が立ち上げたプロジェクトの一つであるイベントプロジェクトに有志10数名と参加した。
属人的な部分を、
いかに業務標準化するか
「え? あのイベント自体にマニュアルは無く、全てアドリブだったの?」イベントから数日、施設の厨房責任者にヒアリングしたところ、彼は意外な事実を知り驚いた。そもそも「にぎり寿司」や「魚の解体ショー」といったイベントが開催できたのは、施設の厨房責任者が経験者だったから。いわば、たまたま。HITOWAフードサービスが受託している全国約230の施設でイベントを開催するというのは現実的ではなかった。
「会社の収益」という面でも課題はあった。いくら「ご利用者さまが喜んでくれるから」「職員たちも楽しく働けるから」と言っても、好き勝手にイベントを企画・開催するわけにはいかない。あくまでも会社という組織における取り組みのひとつ。無料開催することは簡単だが、社内リソースだけが削られて、継続していくこと自体が困難になってしまう。
「どうすれば属人的な部分をどの施設でも開催できるように標準化し、かつ収益化を図っていけるのか……」頭を抱えた。プロジェクトは暗礁に乗り上げてしまう……かに見えた。
“できない理由”ではなく
“実現するための方法”を
「“できない”と言ったらそれまで。"どうすればできるのか”を考えるべきだ」頭の中を覆っていた雲を一気に晴らしたのは、同社の代表であり、HITOWAグループ入社のきっかけとなった社長の言葉だった。「そうだ。“できない”とさじを投げてしまうことは簡単だ。でも、一度逃げてしまったら、二度とチャンスが巡ってこないこともある。“できない理由”ではなく“実現するための方法”を考えよう」
意を決した彼は再び動き出した。発想は止めない。HITOWAフードサービス最大の強みは柔軟性。世の中のニーズに対して“どうすれば実現できるのか”を模索し、実行してきた歴史が今の同社をつくり上げてきた。まずは仕組み作りから着手した。今までスタッフが属人的な関係性や都度対応で行なっていた項目を全て洗い出し整理した。またご利用者さまやご家族の方たちにはイベント内容や料金を分かりやすくするための資料を作成した。業務内容を「標準化」にするため「どの施設でも同じイベントが開催できる」というフローの構築に向けて走り始めた。
「今までそれぞれの施設で工夫や趣向を凝らしてやってきたことを集約し、汎用化・標準化できる部分はどんどんしていく。そうすることで、各施設のサービスクオリティや効率も上がり、ご利用者さまの満足度も上がると思うんです。現場で日々頑張ってくださっているスタッフの皆さんのためにも、もちろんご利用者さまのためにも、イベントをはじめとしたさまざまな施策の標準化は必須だと思いました。」
イベントのHITOWAと
呼ばれる日まで
彼の取り組みは少しずつ実を結び、徐々に結果が出始めてきた。「とはいえ、まだまだ通過点。現在は『そば打ち』や『ケーキバイキング』を企画・開催したり、ポップを制作したり、栄養士にも相談しながら企画を立てたりとさまざまな取り組みを実施しているところですが、伸び代はあります」この伸び代をどうしていくのか。キーとなるのは「現場の声だ」と話す。
「結局、現場のことを一番知っているのは、現場で頑張っている人たちなんですよね。だから、皆さんが発言しやすい雰囲気をつくっていくことが私たち管理職の役目だと言えるのではないでしょうか。せっかく提案しようと思ってもギスギスした雰囲気だったら発言できませんからね。その積み重ねが、HITOWAブランドをつくってきたわけですから」そして、今後の目標についても明かしてくれた。
「『イベントのHITOWA』と呼ばれるようにしたいです。規模は小さくてもいいので、毎日どこかで何かが開催されているような」実際、プロジェクトが走り出してから、施設単位でもさまざまな催しが企画されることが増えてきた。彼の取り組みが「どうすればご利用者さまの満足度を上げられるか」という意識を更に浸透させたと言えるだろう。「イベントのHITOWA」として、業界内で独自ポジションを確立するその日まで、その歩みを止めることはない。
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