行動指針:本質を見極め素早く行動する
HITOWAケアサービス
有料老人ホーム イリーゼ ホーム長
不安vs期待されている喜び。
2012年の中途入社以降、一般介護職員、介護主任、副ホーム長、そしてホーム長と順調にキャリアを歩んできた。職場も千葉県のイリーゼふなばしから始まり、埼玉県のイリーゼ大宮大和田、イリーゼ朝霞と渡り歩いてきていた。しかし、環境の変化によるものか本人の気負いからか、ある時突然の体調不良が彼を襲った。「このままではホーム長の業務を全うできない…」そう判断し、自らホーム長の職を辞した。そして別の施設で回復に努めつつ介護主任として日々の業務に励んでいた中、新たなミッションの打診があった。「長野県のイリーゼ岡谷に移ってもらいたい」
長野県のような地方都市は、首都圏と比較して介護職員の採用難易度が高い。イリーゼ岡谷も例外ではなく、派遣社員が多く活躍しているホームだった。「必要とされる、期待してもらえることは嬉しいけど、今の自分に務まるだろうか…」正直、不安だった。それでも体調はほぼ万全の状態まで回復してきたタイミング。そして何より「一度は自ら重責から降りた自分にまた重要な役割を与えてくれた」ということが嬉しかった彼は、「行きます」と回答。2019年7月にイリーゼ岡谷へ異動した。
周囲のサポートもあり、新しい環境にはすぐに馴染むことができた。「利用者のみなさんのためにもっと頑張ろう」そう気持ちを新たにした矢先、事件が起きた。ホーム長が退職することになったのだ。異動からわずか3ヶ月後の出来事だった。
職員定着率ワースト3の施設を、
立て直せるのか。
「びっくりしましたね。正直、“どういうこと?”と思いました(笑)」苦笑いを浮かべながら振り返る。しかし、当時はそれどころではなかった。前述の通り、長野は採用難易度が高い。「前任が退職するから」と求人を出したところで、要件に見合った経験者からの応募が見込まれる可能性は極めて低かった。そこで白羽の矢が立ったのは、過去にホーム長を経験したことのある彼だった。「まぁ何事も縁ですしね。“出会ったみなさんの力になれるなら”と承諾しました」
再びホーム長の職務に就くことを決意した彼。しかし、イリーゼ岡谷は大きな課題を抱えていた。それは、職員の退職率が高いこと。全国のイリーゼの中で当時ワースト3にランクインするほど職員の定着率の低さが大きな課題だった。従業員エンゲージメントを測る職場推奨度「eNPS(Employee Net Promoter Score)」の数値は、驚異のマイナス80。派遣社員に頼らざるを得ない状況に陥っていたことも必然だったといえるだろう。
しかも、新しい派遣社員が出勤するたびに、職員がレクチャーする時間が割かれることになる。日を追うごとに職員は疲弊し、提供できるサービスの質も低下してしまっていた。「これは早急に手を打たないと…」迷っている暇はなかった。現状を打破すべく新たなホーム長は動き出した。
「人を変える」のではなく
「仕組みを変える」
数ある課題の中でまず彼が目をつけたのが、オペレーションの部分だった。「職員が足りないとはいえ、すぐには採用できない。長野であれば尚更。そこでマンパワーではなくオペレーションの改善から着手することにしました。“人を変える”のではなく“仕組みを変える”ですね」
特に気をつけたのが、職員の休憩時間や残業時間だった。休憩時間が不規則だったり、過度な残業をしなければいけなかったりする状況を、彼自身も何度も経験してきた。「介護職員はロボットではありません。ちゃんとオフの時間が確保できなければ、いいサービスを提供することはできない。そのあたりの土台ができて初めて“安心”を実感でき、定着率にもつながっていくと思うんです」
さらに彼は、とにかく職員と一人ずつ真摯にコミュニケーションをとりながら鼓舞していくことも忘れなかった。特に印象に残っているのは、勤続約20年のベテラン職員とのやり取りだ。面談で彼女は不安そうな表情を浮かべながら「これほど定着率が低いのは、自分にも責任があるのではないか」と想いを吐露した。「そんなことありません。あなたがずっとがんばってきたから今の施設があるんですよ。ぜひこれからも力を貸してください」細かな業務管理を行ない勤務時間の適正化を進めながら、職員の想いを受け止め、任せるべきところは任せて、評価する。皆が敬遠しがちな仕事には自ら率先して取り組む。そうしたことを地道に継続していった。
職員が幸せじゃないと、
ご利用者様を幸せにできない。
その結果、1年後のeNPS調査において岡谷はなんと全国のイリーゼでナンバーワンに輝いた。シンプルなことこそ、愚直に。彼の取り組みが大輪の花を咲かせた瞬間だった。彼は成功の要因をこう振り返る。「結果として、僕がいろいろな施設でいろいろなポジションを経験したことが活きたと思います。これまで自分が見てきた成功事例を岡谷流にアレンジしたことがうまくいった要因なのではないでしょうか」
しかもご利用者様からは「あなたが来てからホームの雰囲気が明るくなった」と声をかけられることも増えた。定着率も大幅に改善され、地域の医療機関からも頼りにされるように。職員たちと向き合い続けた結果、いろいろなところに好影響が出ていることを実感した。
とはいえ、ホーム長就任から約1年での成果だ。このスピード感で実現するには、職員たちの協力も不可欠。どのように関係性を築いていったのだろうか。「“関係性を深めつつ、改善を進めつつ”という感じでしたね。優先順位はつけられないので、自分も一緒に行動し、職員たちの様子を見ながら、次に打つべき手を変えたこともありました。頭の中ではうまくイメージできていても、実際はうまくいかないことがほとんどですからね。ただ、おかげで大きな反発はなく、進められたと思います」
岡谷での実績が買われ、2021年4月から愛知県初の施設となるイリーゼ瑞穂汐路にホーム長として異動。またしても新たな環境で、マネジメントに取り組んでいる。「ホーム長の仕事なんて、結局職員ありきなんですよ(笑)。同時に、職員が幸せでなければ、ご利用者様を幸せにすることはできない。だから僕はご利用者様はもちろん、職員の皆さんとも全力で向き合っていきたいと思います」イリーゼ瑞穂汐路から始まる、愛知でのHITOWAグループの躍進に向けて。彼の挑戦は終わらない。
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