Innovative Technology Reports

ハウスクリーニングTECHの導入レポ

センシング技術により
入居者様の安眠と業務負荷軽減を
同時に実現

サマリー

SUMMARY

何を実現したか?

日本の介護施設は、入居者様の安全と安心を確保するため、従来から介護スタッフによる夜間居室巡回による安否確認を行ってきました。しかし、その巡回には多大な労力と時間が費やされ、また深夜部屋に入室することで入居者様の安眠を妨げてしまうという課題がありました。
そこで、私たちはテクノロジーの力を借りて、遠隔でモニタリングできる優れたセンシング技術と見守りカメラを使用することで業務軽減入居者様のQOL向上を実現しました。

01どうやって実現したか?

安否確認に必要な情報を人に代わってテクノロジーで実現するために、カメラセンサーと脈拍センサーを組わせて導入することで、夜間の見回り業務負荷を驚異的な90%も削減できることを確認しました。この革新的な取り組みにより、入居者の睡眠を邪魔することなく、スタッフの効率化を実現しました。
(導入システム:Panasonic LIFELENS)

02入居者様へのメリットは?

従来、介護スタッフは夜間見回りのためにスタッフのタイミングで入居者の部屋に入り、息をしているかどうかを確認する必要がありました。しかしながら、新しいシステムでは、アプリの画面上でリアルタイムで入居者の状態をモニタリングすることが可能となり、安否を確認するためだけに部屋に入る必要がなくなりました。このことにより入居者はより安心して眠ることができるようになりました。

03業務効率と品質への効果は?

このイノベーションによって、スタッフは効率的な業務遂行が可能となりました。遠隔で入居者様の状態がわかることで、ケアの介入の必要性を把握できるようになり、また映像を利用して居室の状況をモニタリングすることで、訪室の緊急性の判断が迅速にできるようになりました。これらにより、緊急時の迅速な対応やコミュニケーションの円滑化も実現しました。

プロジェクトの成功要因

SUCCESS FACTORS

立ちはだかった障壁は
"現場への浸透"

介護業界のDX化はまだまだ始まったばかり。これまでの介護の歴史で築き上げられた従来の業務を変革させるには、従業員一人ひとりのチャレンジ精神が不可欠です。
HITOWAでは、介護DXを推進する現場人材の育成に注力し、社内独自のアカデミー(HITOWA CARE-REVO ACADEMY)を通して、ITリテラシーを高め、現場変革ができるイノベーターの育成研修を実施しています。

HITOWA CARE-REVO ACADEMY 講義の様子

検証結果

見守りシステム(ライフレンズ)を活用した巡視の業務効率化については、巡視ルールを刷新することで十分可能であることを確認し、約77%の業務削減効果となった

見守りシステム運用の従業員アンケート結果

従業員アンケートの結果、状況把握と行動までの動作がスピーディかつ効率化されたことに対する評価のコメントが多く寄せられた。また更なる要望として事故のエビデンス確認のための録画機能やシステムのレスポンス速度など多くの改善意見も挙げられている
(回答者:夜勤勤務者84名、アンケート当社調べ)

開発メーカーとの改善活動

開発メーカーとの共同開発により、当社は施設での実証実験の場を提供し、開発要望を上げるなどメーカー側のプロダクト開発に積極的に協力してきました。

開発メーカーとの打ち合わせ

これまでの導入検証実績

HITOWAケアサービスでは、これまで多くの介護IoT分野に関する実証・実験を行ってきました。入居者様へのサービス品質を向上しつつ、介護業務の負荷軽減を同時に実現できるものを選定する過程で、さまざまな経験と知見を蓄積しています。これからも単に業務の合理化のためではなく、お客様一人ひとりのニーズを満たすことを重要視し、介護IoTの専任チームによりテクノロジー分野を推進していきます。

プロジェクトチーム・担当者紹介

EXCLUSIVE PROJECT MEMBERS

Project Member #01

HITOWAケアサービス株式会社
事業連携部 Care Innovation Team

丸山 具視

資格・経歴

介護福祉士
福祉用具専門相談員
スマート介護士 EXPERT

大学時代に国内外のボランティア活動に積極的に取り組んだ経験から、大学卒業後、メーカー営業職として勤務するも奉仕的活動に使命を感じて、介護職へ転職。約10年間病院で介護職として従事した後、2013年に当社へ入社。有料老人ホームの管理者、エリアマネジャーの職を経て、2019年よりCare Innovation Teamを立ち上げ、介護分野のIoT活用、DXによる課題解決、業務オペレーション革新、介護ロボット開発メーカーとの共同実証などに取り組む。また社内にて次世代ケアに関する研修講師を担当している。

Project Member #02

HITOWAケアサービス株式会社
事業連携部 Care Innovation Team

古作 麻友子

資格・経歴

介護初任者研修
スマート介護士 EXPERT
ITパスポート

2016年に当社へ新卒入社。住宅型有料老人ホームの訪問介護員兼施設介護員として約3年間従事する。2019年よりCareInnovation Teamを立ち上げに伴い、当部署へ異動。介護分野のIoT活用、DXによる課題解決、業務オペレーション革新、介護ロボット開発メーカーとの共同実証などに取り組む。また社内アカデミーHITOWA CARE-REVO ACADEMYの講師をを担当している。

Project Member #03

HITOWAケアサービス株式会社
事業連携部
Care Innovation Team

小林 直哉

資格・経歴

介護初任者研修
スマート介護士 EXPERT
有料老人ホーム管理者

Project Member #04

HITOWAケアサービス株式会社
事業連携部
Care Innovation Team

藤本 軒遠

資格・経歴

介護福祉士
スマート介護士 EXPERT

Project Member #05

HITOWAケアサービス株式会社
事業連携部
Care Innovation Team

小林 航汰

資格・経歴

介護福祉士
スマート介護士 EXPERT
問介護サービス提供責任者