老人ホームの費用はどのくらい?タイプごとの相場や補助金も解説
老人ホームの費用は施設のタイプや提供されるサービスにより、さまざま。安いものから払えないほど高額なものまで幅広く存在します。そんな中、希望するサービスを受けるには一体いくら費用をかければ良いのか迷う方も多いでしょう。このコラムでは、老人ホームの費用の内訳やタイプ別の相場、安く抑える手段などについて解説します。
老人ホームに入るには総額でいくら?年金でまかなえる?
- 総額目安
- 10万円~数億円 ※年金でまかなえる場合もある
上記の通り、老人ホームの入居にかかる費用には、大きな幅があります。金額を左右するのは、施設のタイプ、立地やサービス内容。それらのポイントについて、求める条件と金額などを天秤にかけて、しっかりと選ぶことが重要です。
また、厚生労働省年金局によると、老齢年金の月額平均は以下の通りです。
- 厚生年金保険に加入していた方:平均144,366円/月
- 国民年金保険に加入していた方:平均56,252円/月
厚生年金保険の老齢年金月額の平均程度受給している方であれば、一部の施設について、年金だけでまかなうことも可能です。ただ、基本的には公的施設に限られ、入居条件も厳しいほか、入居希望者が定員を超過しており入居まで時間を要することも多いです。
老人ホームの入居にかかる費用の種類
入居一時金 | はじめの数年間分の家賃相当額 |
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月額利用料< | 一か月利用するのにかかる費用全体 |
「入居一時金」とは、入居時に支払う料金のことです。「家賃の前払い」のような意味合いを持ち、数年分の家賃相当額をはじめに支払うことで、月額利用料が抑えられるものです。金額は施設により無料から数億円までとさまざまです。費用がかかる場合でも長期間の入居でコストを抑えられたりすることも多いです。一度に高額を払わなくてはならないことの負担は大きいですが、償却期間内に入居者が退去・死亡した場合、残額は返金されます。償却期間は、施設ごとに設定されており、5年超程度が多いです。
「月額利用料」とは家賃や介護サービス費など複数の費用が加算されて決まる月々の料金のことです。オプションのサービスを追加すると金額が上乗せされるため、変動する可能性があります。詳しくは次章をご覧ください。
老人ホームの月額利用料の内訳
月額利用料には家賃・管理費・食費が含まれる老人ホームが一般的です。それ以外の項目は使用した分だけ同月の利用料に加算される仕組みです。また、人員・研修体制や連携体制などにより加算されるサービス加算もあります。
家賃
民間施設では立地や間取りなど居室の条件により家賃が決まります。公的施設は入居者の世帯収入を踏まえ家賃の負担額が決定される仕組みです。民間施設よりも公的施設の方が安く抑えられるのが一般的です。
管理費
管理費は施設の共有スペースの維持費や、レクリエーションサービス企画・運営費、事務部門経費などに充てられる費用です。施設によっては「運営費」という名目になっている場合もあります。
食費
公的施設のうち、「介護保険施設※」では家賃同様、収入により自己負担額が決められます。一方、民間施設では運営方針が施設によって異なり、食事の回数で決まる場合もあれば、定額で請求されるところもあります。
※介護保険施設とは、特別養護老人ホーム・介護老人保健施設・介護療養型医療施設(介護医療院)の3施設を指します。
水道光熱費
居室の水道光熱費は使用した分だけ実費で支払うのが一般的です。施設により、管理費に一括、または、居住費として家賃と一括して支払うところもあるため、契約書を確認しましょう。
介護保険自己負担費
基本的な介護サービスである入浴・排泄・食事等の介助は介護保険で定められており、要介護度に応じて費用が決められております。外部サービスを利用する住宅型有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅等は介助サービス量に応じて金額が変動します。介護保険自己負担費は、1~3割が自己負担になります。
日常生活費
石鹸・歯ブラシ・歯磨き粉などの日用品や、菓子・本などの嗜好品にかかる費用、希望するレクリエーション活動の材料費、理美容代は原則的に自己負担となります。
医療費
施設のタイプにもよりますが、医師が常勤していない老人ホームには、代わりに協力医療機関の医師による訪問診療にて、健康管理を行っております。訪問診療の費用は処置・診療内容によって異なりますが医療保険の自己負担割合1~3割で5,000円~10,000円程かかるケースが多いです。訪問診療医の判断により外部医療機関を受診、入院した場合は別途自己負担になります。
サービス加算
医療連携・看取り・個別機能訓練などサービスの質向上のために追加された項目にかかる費用です。人員体制や地域区分に応じて加算されることもあります。
老人ホームの費用相場のタイプ別比較
公的施設
特徴 | 年金だけで入居可能 |
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該当施設 |
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民間施設
特徴 | 費用は比較的高いが、サービスの選択肢が豊富 |
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該当施設 |
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一般的に公的施設の方が費用相場は安い傾向にあります。しかし、民間施設でも企業努力、立地、人員体制などにより費用を抑えられる施設もあります。。
特別養護老人ホーム
入居一時金の目安 | 0円 |
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月額利用料の目安 | 10万円弱~15万円前後 |
ポイント | 安価、世帯収入によって異なる |
特別養護老人ホームは、原則要介護3以上の在宅での生活が困難な方が利用できる施設で、省略して「特養」とも呼ばれます。社会福祉法人が運営のため補助金、税制面で優遇され、全体的に費用は安く設定されています。入居一時金は発生しません。
月額利用料の内訳
- 家賃:多床室2万5千円程度
- ユニット型個室6万円程度
- 食費:4万円5千円程度
- 介護サービス費:自己負担分2万円程度
- その他:1万円程度
月額利用料の内訳は、家賃・食費・介護サービス費・その他(日常生活費、医療費など※おむつ代は除く)です。金額は介護度や居室タイプなどで異なるほか、家賃や食費は世帯収入が考慮されます。
介護老人保健施設
入居一時金の目安 | 0円 |
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月額利用料の目安 | 10~15万円前後 |
ポイント | 医療ケアにかかる費用は施設が原則負担 |
介護老人保健施設は、短期利用、在宅復帰を前提としたリハビリ施設で、省略して「老健」とも呼ばれます。看護師や医師が勤務しており、要介護1~5の方が対象です。入居一時金は発生しません。月額利用料は、居室のタイプ別に異なり、月額全体でかかる費用が、多床室であれば10万円程度、ユニット型個室であれば15万円程度と差があります。
月額利用料の内訳
- 家賃:多床室1万円程度
- ユニット型個室6万円程度
- 食費:4万円5千円程度
- 介護サービス費:自己負担分2~3万円程度
- その他:1万円程度
内訳は、家賃・食費・介護サービス費・その他(日常生活費など)です。医療面でのメリットが大きく、食費は医療費控除の対象になるほか、老健所属の医師が必要と認めた医療ケアや薬代などの費用を施設が負担してくれます。
介護療養型医療施設(介護医療院)
入居一時金の目安 | 0円 |
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月額利用料の目安 | 10~15万円前後 |
ポイント | 比較的安価、移行に伴いプライバシーに配慮される |
介護療養型医療施設(介護医療院)は、要介護1~5の方が入居する施設です。老健に比べて、より医療・介護のニーズが高い方が対象です。介護療養型医療施設が2023年度末に廃止され、主に介護医療院へと移行。介護医療院は、Ⅰ型(重度の要介護者に対して医療ケアを提供))とⅡ型(リハビリ等で在宅復帰を目指す)があります。
月額利用料の内訳
- 家賃:多床室1万円程度
- ユニット型個室6万円程度
- 食費:4万円程度
- 介護サービス費:自己負担分2~4万円程度
- その他:1万円程度
内訳は、家賃・食費・介護サービス費・その他(日常生活費など)です。施設の提供できる医療体制や設備の導入状況などに応じて費用が変動する可能性があります。
ケアハウス
入居一時金の目安 | 数十万~数百万円 |
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月額利用料の目安 | 10~30万円前後 |
ポイント | 都市型は安価の場合も |
ケアハウスは60歳以上の自立して生活が難しい方から介護度の軽い方が入る施設で、要介護状態になり介助量が増えた場合は、住み替えが必要になるケースがあります。
月額利用料の内訳
- 家賃:5~10万円程度
- 食費:4万5千円程度
- 介護サービス費:自己負担分1~2万円程度
- その他:3万5千円程度
内訳は、家賃・食費・介護サービス費・その他(管理費・水道光熱費・日常生活費など)です。ケアハウスには自立した人のための「一般型」と要介護高齢者が入居する「介護型」があり、いずれも所得や資産による入居制限はありません。
介護付き有料老人ホーム
入居一時金の目安 | 0~数千万円 |
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月額利用料の目安 | 15~30万円前後 |
ポイント | 介護サービス費が介護度別で定額 |
介護付き有料老人ホームは、自立~要介護状態の方までが対象の老人ホームです。介護職員は24時間、看護職員は日勤帯の配置が義務付けられています。協力医療機関と提携しており、看取りも可能な施設が殆どのため、安心感の強い施設です。
月額利用料の内訳
- 家賃:5~20万円程度
- 管理費:1~10万円程度
- 食費:4~8万円程度
- 介護サービス費:自己負担分5千円~2.5万円程度
- その他:3万円程度
内訳は、家賃・管理費・食費・介護サービス費・その他(水道光熱費・日常生活費など)です。娯楽費や理美容費はまた別途かかります。介護サービス費は介護度に応じた定額です。
住宅型有料老人ホーム
入居一時金の目安 | 0~数百万円 |
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月額利用料の目安 | 15~30万円前後 |
ポイント | 介護サービス量により料金が変動 |
住宅型有料老人ホームは、自立~要介護状態の方までが対象の老人ホームです。運営する企業の経営方針によって入居者の介護度対象が大きく異なります。
月額利用料の内訳
- 家賃:5~15万円程度
- 管理費:1~10万円程度
- 食費:4~8万円程度
- 介護サービス費:自己負担分5千円~3.5万円程度
- その他:3万円程度
内訳は、家賃・管理費・食費・介護サービス費・その他(水道光熱費・日常生活費など)です。娯楽費や理美容費はまた別途かかります。介護サービス費は使用したサービス量によって変動します。
グループホーム
入居一時金の目安 | 0~数十万円 |
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月額利用料の目安 | 10~20万円前後 |
ポイント | 介護サービス費が介護度別で定額 |
グループホームは、認知症の方が共同生活する施設です。入居者5~9名で1ユニットを組んで、スタッフの支援を受けながら共同生活していきます。ご自宅に近い雰囲気で生活したい方や他者と関わって生活したい方など、比較的軽度の認知症の方が対象。民間施設の中では安価な傾向にあるため、人気の高い施設です。
月額利用料の内訳
- 家賃:5~7万円程度
- 管理費:1~3万円程度
- 水道光熱費:1~2万円程度
- 食費:3~5万円程度
- 介護サービス費:自己負担分2万5千円程度
- その他:1万円程度
内訳は、家賃・管理費・水道光熱費・食費・介護サービス費・その他(日常生活費、医療費など)です。地域密着型サービスのため事業所がある市区町村に住民票がある方しか原則入居出来ません。
サービス付き高齢者向け住宅
入居一時金(敷金)の目安 | 0~数十万円 |
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月額利用料の目安 | 10~30万円前後 |
ポイント | 一般型は安い、介護型は高い |
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)は高齢者住まい法に則り賃貸借契約を結ぶことで、外部の介護サービスを受けながら入居できる施設で省略して「サ高住」とも呼ばれます。。有料老人ホームと比較すると軽介護な入居者が多く、安否確認・生活相談が付いている施設です。
月額利用料の内訳
- 家賃:5~15万円程度
- 管理費:1~10万円程度
- 食費:4~8万円程度
- 介護サービス費:自己負担分5千円~3.5万円程度
- その他:3万円程度
内訳は、家賃・管理費・食費・介護サービス費・その他(水道光熱費・日常生活費など)です。サ高住の中でも自立・要支援状態の方向けのタイプ(一般型)と、要介護状態の方向けのタイプ(介護型)があり、月額利用料全体で、後者の方が数万~15万円程度高額になることがあります。
健康型(自立型)有料老人ホーム
入居一時金の目安 | 0~数億円 |
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月額利用料の目安 | 10~40万円前後 |
ポイント | 娯楽面の充実により比較的高額 |
住宅型有料老人ホームは、自立している方を対象にした施設です。全国的に数が少なく、一般的に要介護状態になると転居しなければいけません。
月額利用料の内訳
- 家賃:5~20万円程度
- 管理費:5~10万円程度
- 食費:5~10万円程度
- その他:5~10万円程度
内訳は、家賃・管理費・食費・・その他(水道光熱費・日常生活費など)です。レクリエーションなどの娯楽や理美容、健康管理などにかかる費用は別途かかります。
シニア向け分譲マンション
入居一時金の目安 | 数千万~数億円 |
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月額利用料の目安 | 10~30万円前後 |
ポイント | 購入可能(住宅ローン利用可能) |
シニア向け分譲マンションはバリアフリー付きの高級マンションです。建物内にさまざまなアクティビティがあったり、呼び出しのサポートがあったりします。介護が必要になった場合は外部サービスを依頼しなければいけません。費用は高額になりますが、老後の生活をアクティブに楽しみたい方におすすめです。
月額利用料の内訳
- 家賃:10~20万円程度
- 管理費:5~10万円程度
- 食費:5~10万円程度
- 介護サービス費:自己負担分5千円~1万円程度
- その他:5~10万円程度
内訳は、家賃・管理費・食費・介護サービス費・その他(水道光熱費・日常生活費など)です。分譲形式のため相続・賃貸・売却することが出来ます。
老人ホームの費用の支払方法
入居時の負担 | 月々の負担 | |
---|---|---|
全額一括払い | △ | ◎ |
一部前払い | 〇 | 〇 |
月払い | ◎ | △ |
老人ホームの費用の支払い方法は3種類。施設側で支払い方式が指定されている場合と入居者が選べる場合があります。無理のない支払方法を選んでいきましょう。
全額一括払い
入居時に想定居住期間の家賃相当分を全額一括で支払う方法。月額利用料を最も抑えられますが、入居時の負担は一番大きいものです。万が一運営会社が倒産してしまった場合は、最大500万円まで返還される保全措置もあります。
一部前払い
入居一時金と月額利用料を支払う方法。全額一括払いに比べて、入居時の負担が軽く、月払いに比べて月々の支払額が抑えられます。ただ、一般的に入居後91日目に入居一時金の30%が初期償却される(返金不可となる)ケースが多いため、90日を過ぎての退居・転居には注意する必要があります。
月払い
入居一時金なしで月額利用料を支払う方法です。初期費用が安い点が魅力ですが、一部前払いに比べて月々の負担が重くなります。住み替えが必要な場合や、長く利用できるか不安な方は転居、退居がし易いため安心です。
老人ホームの費用をまかなう制度・手段
- 介護保険制度を利用する
- 助成制度を利用する
- 入居一時金0円の施設を選ぶ
- 不動産を活用する
- 減額制度のある施設を選ぶ
老人ホームの費用を工面するには、公的な制度を利用したり、施設選びを工夫したりするなどいくつか方法があります。また、費用のうち一部が無料になる施設もあるため、なるべく安く抑えたい方は参考にしてください。
介護保険制度を利用する
介護保険制度とは、65歳以上の要介護認定※を受けた方や、40~ 64歳の要介護状態の原因である身体上又は精神上の障害が加齢に伴って生ずる心身の変化に起因する疾病や特定疾病により生じて認定を受けたときに介護サービスを利用することができる制度です。介護保険を利用することで、介護サービス費のうち、自己負担額は1~3割程度に抑えられます。
要介護認定をもらうには、住んでいる市区町村の窓口に以下の必要書類を持って行き、申請します。申請後、コンピューターと介護認定審査会による審査を経て、認定が決まります。
必要なもの
- 要介護認定申請書(各窓口に用意あり)
- 介護保険被保険者証(第1号被保険者)
- 医療保険被保険者証(第2号被保険者)
- 主治医意見書
- マイナンバーカード(個人番号)
- 印鑑(本人以外が申請を行う場合)
※要介護認定とは、介護サービスの必要度を表すもので、要支援1~2、要介護1~5の7段階に分かれます。どのくらいの介護サービスが必要かを判断するものなので、当人の病気の重さに必ずしも比例するわけではありません。
助成制度を利用する
- 高額介護サービス費制度
- 高額介護合算療養費制度
- 特定入所者介護サービス費 (介護保険負担限度額認定申請)
- 各自治体の支援事業
「高額介護サービス費制度」とは、一か月の介護サービス費の自己負担が限度額を超えた場合に、差額の払い戻しを受けられる介護保険の制度です。自己負担の限度額は、利用者又は同一世帯の所得に応じて決められます。
2つ目の「高額介護合算療養費制度」は、一年間の医療保険と介護保険の自己負担額の合計が、上限額を超えた場合に差額の払い戻しを受けられる制度です。上限額は利用者の年齢と所得により異なります。
3つ目の「特定入所者介護サービス費(介護保険負担限度額認定申請)」とは、介護保険施設の利用者のうち、所得が低い者に限り、居住費と食費の負担額が軽減される制度です。
※有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅・グループホーム等は非対象
また、各自治体が支援事業を行っているケースもあります。お住まいの自治体のHPを確認してみましょう。
入居一時金0円の施設を選ぶ
入居一時金は施設によっては無料の場合もあります。その代わりに月額利用料が高額になる場合も多くありますが、初期費用を用意する必要がなく、楽に入居できる点が魅力です。また、入居一時金が無料の施設で、月額利用料も安く抑えられているところも。運営会社での経費削減や顧客増により入居者にとって入りやすい価格を実現しています。
不動産を活用する
- リバースモーゲージ
- ハウス・リースバック
- マイホーム借り上げ制度
老後資金のために、自宅を担保に入れて金融機関から融資を受けられる制度のことを「リバースモーゲージ」といいます。契約者が亡くなった後に自宅を売却することで借入金を返済する仕組みです。契約者が亡くなるまでは所有権があるため、自宅を手放すことなく住み続けられます。ただし、ローンであるため、利息が発生する点に注意が必要です。
2つ目の「ハウス・リースバック」は、自宅を売却して、買主と賃貸契約を結ぶことで同じ家に住み続ける方法です。マイホームに住みながら、老後資金を用意できます。ただし、資産として所有できなくなるところが懸念点です。
3つ目の「マイホーム借り上げ制度」は、一般社団法人 移住・住みかえ支援機構(JTI)による事業で、所有者が50歳以上の場合に自宅を子育て世帯等に貸すことで一定の賃料収入を得られる制度です。トラブルが起きた際にはJTIが対応してくれる上、自宅を売る必要がない点が魅力といえます。
減額制度のある施設を選ぶ
介護保険施設では、「医療費控除」を受けることができます。医療費控除とは医療費が一定の金額を超えた場合に所得控除を受けられる制度のことで、施設サービスの対価(介護費、食費および居住費)に係る自己負担額として支払った金額の2分の1に相当する金額が医療費控除の対象になります。
老人ホームの費用は無理のない範囲にしよう
老人ホームの費用は、施設のタイプにより大きく異なります。公的施設であれば、費用を安く抑えることができますが、レクリエーションや娯楽が少ないのが懸念点です。民間施設は比較的高額ですが、生活の質を高めるためのサービスが充実している施設が多いため、快適に暮らせるでしょう。
HITOWAケアサービスが提供する有料老人ホーム「イリーゼ®」なら、入居一時金0円で初期負担がない上に、月額利用料9万円台からとリーズナブルな価格設定が魅力。介護付き有料老人ホームや住宅型有料老人ホーム、グループホームを全国展開しているため、ご希望の条件に合ったホームが見つかるでしょう。
監修者
宮内 淳
HITOWAケアサービス 営業部/研修講師
社会福祉士
社会福祉主事
1982年千葉県生まれ。
祖父の介護をきっかけに「自分が納得する最期を送って欲しい」という思いから、福祉系大学に進学し卒業時に社会福祉士の資格を取得。卒業後は施設介護職や訪問入浴、有料老人ホームの生活相談員・管理者を経験。2013年HITOWAケアサービスに入社し、施設運営のエリアマネージャーなどを経て、現在営業部門にて老人ホーム選びのお手伝い、社内にて研修講師を担当している。
老人ホームをお探しの方へメッセージ
老人ホームを選ぶステータスによって変わりますが、まずは立地や予算から探すと候補を絞りやすいと思います。立地のポイントとしては、医療機関の受診や緊急搬送等で家族がよばれるケースがあるため、昨今ではキーパーソンの方の近くで探される傾向が高くなっております。予算のポイントとしてはホームページやパンフレットは基本料金等の最低限の費用しか記載されていないことが殆どなので、見学時に基本料金以外にかかる費用の確認は必ずした方が良いでしょう。
施設の種類もさまざまですので、絞るのが難しい場合には各自治体の相談窓口や地域包括支援センターなどに聞きに行くのがおすすめです。また、入院中の方は退院調整看護師やソーシャルワーカーの方に相談することをおすすめです。
次に見学時のポイントですが希望条件をしっかり伝え、どこまで対応が可能なのかしっかり確認をするとよいでしょう。また、今後住みかえることを視野に入れるか入れないかも考慮し、入居契約書に記載されている解約条件や医療ニーズの対応範囲を確認することを推奨します。実際に入居されている方の表情や働かれているスタッフの接遇、環境整備もチェックポイントです。
人気がある施設や口コミが良い施設だけではなく、実際に目で確認してご自身に合ったホームを選んでください。例え同じ運営会社であったとしても施設によって雰囲気は全然異なります。
それが入居後に後悔しないための大切なポイントです。