HITOWAグループ人財育成方針
1. 基本的な考え方
私たちHITOWAグループは、人財育成を通じた社員一人ひとりの成長や、業務を通して得られる「経験価値向上」が、私たちが企業として掲げる「社会課題の解決」に直結していると考えています。
お客様へより高いレベルの「感動と満足」を提供し続けることが、社員一人ひとりの働きがいにつながり続けるよう、私たちは社員の経験価値向上を実現する人財育成に取り組んでいきます。
強化すべき人財マネジメントサイクルのポイント
お客様(=社会)・社員・会社の3方で活力ある未来にするための好循環人財マネジメントサイクルを強化していく
2. システム
HITOWA人財マネジメントシステム
私たちHITOWAグループは、社員一人ひとりの経験価値向上をターゲットに据え、入社から退職までの間に全員が経験する「成長」「機会」「支援」「評価」「基盤」の各経験領域に対して、それぞれにマテリアリティ、アクションプラン、KPIを設定し、全体としてひとつのシステムとして捉えた大きなサイクルで人財育成を行っています。また、エンゲージメント・サーベイを活用して社員の意識を定量的に把握、その結果分析をもって課題を検証し次の対策を立案するなどにより、経営戦略との連動性を確保しながら人財育成のPDCAサイクルを回しています。
お客様・社員・会社の3者すべてにとって価値向上となるためのしくみ
① 基盤
私たちHITOWAグループは、法令遵守はもとより、すべての社員が心理的安全性を実感し、多様性を相互理解し、受け入れ、将来に向かい活き活きと働き続けられる職場環境をつくります。また、将来に向けた人づくりを通じ、組織のサステナビリティを高めていきます。
「健康経営」の取り組み
HITOWAホールディングスは「健康経営優良法人認定制度」において「健康経営優良法 人2024(中小企業部門)」に4年連続で認定を受けました。社員一人ひとりが心身ともに 健康で、活き活きとやりがいと感じて働けるよう、職場環境の整備に努めています。
多様性推進
私たちHITOWAグループは、お客様の多様なニーズにお応えする生活総合支援を実現し続ける上でも、社員自身が多様性を認めあい、活かしあうことを大切にしています。こうした考え方のもと、女性活躍支援(女性管理職比率37.3%/2022年度実績)やLGBTQ対応の規程化などを通して、多様性推進を加速させています。
柔軟な働き方
私たちHITOWAグループは、本社部門を中心に在宅勤務制度やフレックスタイム制度などを活用した柔軟な働き方を進めることで、社員一人ひとりのワーク&ライフバランスの実現、働きやすい環境の整備に取り組んでいます。
経営理念および行動指針の浸透
HITOWAグループの経営理念にある「感動と満足」をお客様にご提供すべく業務に携わっています。また、社員一人ひとりが行動指針を遵守し、日々実行しています。 各事業活動において模範となるような社員の行動や取り組みを称える施策、表彰やコンテストを行っています。
HITOWAグループ
- フォトストーリーコンテスト
経営理念や行動指針の体現について写真とストーリーで表現した作品を全社員から広く募集し、役員と社員代表からなる審査員が入賞作品を決定します。「HITOWAの日」には入賞作品を発表し、グループ各社の相互理解を深めるとともに、グループの将来について考える機会としています。
- HITOWA STORIES
HITOWAの行動指針を体現している社員のストーリーを社内外に発信
https://www.hitowa.com/stories/
HITOWAライフパートナー
年に1度、社員総会を開催し、永年勤続賞や新人賞、部門優秀賞などの表彰、また「ありがとう賞」といった独自の表彰を行っています。
HITOWAケアサービス
年に1度、全国で運営する介護施設「イリーゼ」社員総会「IRISE PRIDE」を開催し、介護現場の事例発表や表彰を行っています。過去には全国の「イリーゼ」対抗の「H1グランプリ」コンテストなどを行っています。
HITOWAフードサービス
年に1度、全国の事業所よりチーフが参加する「全体チーフ会議」を開催、優秀事業所の表彰とアルバイト・パート社員向けに優秀AP表彰が行われています。
また、不定期で社内コンテストを開催しており、過去には「レシピコンテスト」や、お食事以外でお客様を笑顔にするアイデアを募集した「お客様を笑顔にするコンテスト」などを開催しています。
法令遵守
労働時間管理、その他の法令遵守の徹底は、私たちがお客様とのお約束を果たし続けるための必須事項であるとの理解のもと、グループ全社員を対象としたコンプライアンス教育、啓発カード配布、コンプライアンスガイドライン制定などにより徹底を図るとともに、ホットライン通報制度を活用した問題の未然防止と解決促進に取り組んでいます。
② 入社
私たちHITOWAグループは、多様な人財に対して門戸を開きます。また、入社後一日も早く活躍いただけるよう、本人・上司・人事が三位一体となったオンボーディングを実践します。多様な人財の採用
2022年度採用者の男女比率はおおむね1:3であり、女性の採用比率は年々高まっています。また、外国籍社員の採用も積極的に行っており、全社員に占める外国籍社員の割合は、2022年9月時点で1.3%となっています。
積極的なキャリア採用
事業の急成長にともない、さまざまな業種・業態から各事業に即した専門的業務を遂行できる人財を採用しています。2022年度の中途採用割合は全体の91%となっています。
キャリア採用人財に対するオンボーディング施策
キャリア採用人財がいち早く組織に馴染み、高いパフォーマンスを発揮できるように、以下の施策を展開しています(グループ内各社によって導入している施策は異なります)
入社オリエンテーション
HITOWAグループで働くために覚えるべき、業務インフラ・プロセス等について1日をかけて学びます。
90日プラン
入社から1カ月目、2カ月目、3カ月目のゴールを本人と上司で計画し、実行していきます。その進捗も人事部門が一緒になってフォローします。
③ 成長
私たちHITOWAグループは、業務で求められる専門性の向上に加え、すべての事業・機能に共通するビジネススキルを自由に習得できる機会を提供し、一人ひとりのニーズに合わせて成長を支援します。HITOWAキャンパス
「すべての社員に学びの機会を」をコンセプトに、当社独自の学びの機会「HITOWAキャンパス」を開講しています。定期開催するオンラインセミナーや常時視聴できるeラーニングを通して、各人が業務で必要としているスキルや能力を自発的に学ぶことができます。
HITOWAキャンパスの内容
介護事業における研修カリキュラム
HITOWAケアサービスではよりよい介護サービスを提供するための人財育成に力を入れています(https://career.hitowa.com/kaigo/about/training)。
最大の特長は、働きながら資格を取得できるサポート体制を整えていることです。入社後、業務を通じて介護施設の仕事について理解を深めながら、自社研修機関であるHITOWAアカデミーにて「介護職員初任者研修」を取得できます。その後も継続的な学習と3年間の実務経験によって国家資格である介護福祉士の取得を目指せます。2022年度、社内の介護福祉士資格対策講座参加者の合格率は88.5%(一般合格率 72.3%)にまで達しています。
介護支援専門員には資格更新時研修に対する費用補助制度もあり、安心して勤務継続ができるよう費用面での助成体制も構築しております。
また、2023年より、社会福祉法人「善光会」および株式会社善光総合研究所との協働で、次世代介護人財育成のための「HITOWA CARE-REVO ACADEMY」を開催し、スマート介護士の育成をスタートさせ、介護DXにも積極的に取り組んでいます。
子育て支援事業における研修カリキュラム
HITOWAキッズライフでは、業務を通して知識と経験を身に付けるとともに、研修の受講を通じて、一般→保育リーダー→主任→園長とキャリアアップできる体制を整えています。
給食事業における研修カリキュラム
HITOWAフードサービスでは、お客様に安心・安全なお食事を提供する責任をまっとうすべく、階層別研修だけでなく、衛生講習・技術面の教育を徹底し、社員一人ひとりが食のプロフェッショナルとして成長できるよう環境を整えています。
また、クラウド型手順書作成ツールを導入し、社員がいつでも学べる環境を整備しました。現場が必要としている情報を写真や動画でわかりやすく閲覧でき、ナレッジ共有も可能となり、業務改善および標準化を図っています。
④ 機会
私たちHITOWAグループは、一人ひとりが自らのキャリアに対しオーナーシップを持てるよう働きかけるとともに、自律的なキャリア選択に対応できる仕組みを整え、風土と制度の両面から個人の活躍機会を創出します。介護事業における社内公募制度
HITOWAケアサービスの求人では、社外からの募集だけではなく社内公募も積極的に活用しています。2022年度は22のポジションで公募を行い、10名の異動が実現しています。
子育て支援事業におけるチャレンジ役職制度
HITOWAキッズライフでは、人財登用に際して、本人のポテンシャル・チャレンジ意欲を踏まえて、正式な昇進より前に、上の役職にチャレンジできる機会を設けています。多様なキャリアパスを実現できる場・本人のパフォーマンスを発揮できる場を提供し、成長意欲を後押しするとともに、事業に必要な人財を計画的に育成しています。
⑤ 支援
私たちHITOWAグループは、対話を通じた職場での成長支援に加え、社員同士のコミュニケーション機会の創出・拡大を通して互いに支え合いながら成果を達成していく風土を醸成します。部下支援力を向上させるマネジメント研修
毎年、主に新任の管理職を対象に、マネジメント研修を実施しています。プログラムの中では、部下の能力や意欲を引き出すコーチングや、チームのさまざまな意見を成果につなげるためのファシリテーションなど、管理職としてメンバーを支援するための考え方やコミュニケーションスキルを学びます。eラーニングで理論を学び、集合研修での演習をし、職場で実践し、振り返るといった学びのサイクルを確立しています。
介護事業における社員コミュニケーションアプリ「イリーゼアーチ」
社員一人ひとりに会社のメッセージを届けるのはもちろん、施設でのレクリエーション活動、サービスにおける工夫、ご入居者様とのふれあいなど、施設での取り組みを共有・コメント投稿を行うことができ、施設・社員同士のコミュニケーションツールとして活用されています。
⑥ 評価
私たちHITOWAグループは、一人ひとりの仕事の価値を高められるよう、目的・目標を示し、それを達成する ために必要とされる役割を明確にします。また、創出された成果については公正に評価・処遇していきます。目標管理制度(MBO)に基づく評価と評価面談
期初に、それぞれの役割に見合った目標設定を行い、期中についても上長との中間面談等を介して目標の進捗共有や修正を実施することで、随時業務に必要な知識やスキルの習得を援助するとともに、評価結果の双方の納得性を高めています。
評価フィードバック後の納得度調査
確実なフィードバックの実施および評価スキルの差による納得性を検証するために、フィードバック実施後に全社員を対象として、納得度調査を行っています。
⑦ 退職
私たちHITOWAグループは、社員も当社のサービスユーザーであるとともに、社会全体にとって貴重な人的資源であると捉え、退職後の社外での新たな挑戦も応援します。また、退職後も必要に応じ継続的なコミュニケーションを図り、つながりを大切にします。再雇用
子育てや引っ越しなど家庭事情等による退職者が再び就業可能となり、再度当社への入社意欲がある場合は、広く門戸を開いています。
イグジットインタビュー
退職者に対してイグジットインタビューを行うことで、退職に至る背景や理由を確認し、会社にとって改善が必要な場合は、速やかに対策を施し、働く環境の維持向上に努めています。